ステロイドを使用する上で心配なのが「副作用」ですが、ステロイドの副作用にはどのようなものがあるのでしょうか?

ステロイドの副作用について

ステロイドの副作用は内服薬、外用薬(軟膏)で少し違います。まず、服用するため全身的な副作用の可能性がある内服薬のステロイドと違い、軟膏などのステロイド外用薬は塗った部分だけ症状が出る局所的な副作用の可能性の方が高いです。

また、ステロイド外用薬には強さのランクがあり、病気や症状に合わないランクのものを使用すると副作用のリスクが高まる場合があります。

ステロイド内服薬で起こりうる副作用

ステロイド内服薬で起こりうる副作用はまず、「他の病気にかかりやすくなる」事。免疫力を抑える働きのあるステロイドは長期服用する事によって、その働きが低下する場合があります。体の抵抗力が無くなるとちょっとした風邪や感染症などにもかかりやすくなるので、手洗いやうがいは徹底するようにしましょう。

また、血小板の働きを強くしてしまうため「血栓症」という血液が血管の中で固まってしまう病気になってしまう可能性も高くなります。脂肪代謝異常で顔が丸くなる「ムーンフェイス」も有名です。

ムーンフェイスの場合、ステロイド内服薬の量が減る事によって症状が改善していきます。ただし、ステロイドの作用で食欲が増進する事もあるのでカロリー制限も同時に行いましょう。

他にもステロイド精神病、ステロイド骨粗しょう症、ステロイド潰瘍、ステロイド糖尿病、ステロイド離脱症候群、動脈硬化、むくみ、高血圧、緑内障・白内障などの副作用があります。













ステロイド外用薬で起こりうる副作用

ステロイド外用薬の場合、強いランクを長期間大量に使用するなど異常な使い方をしない限り、ステロイド内服薬のような全身的な副作用が現れる事はありません。主に局所的な副作用に注意しましょう。

ステロイド外用薬で起こりうる副作用はまず、「ニキビが出来やすくなる」事。皮膚の免疫作用を抑制してしまうため、ニキビやカンジダなどの感染症にかかりやすくなります。顔や背中に使用する場合は注意しましょう。

次は「皮膚が薄くなる」事。皮膚が薄くなると皮膚の下の血管が透けて見えるので、長期的に使用する場合は患部をよく観察するようにしてください。

他にも皮膚萎縮、ステロイド紫斑、口囲皮膚炎、多毛、毛細血管拡張、感染症の症状が悪化するなどの副作用があります。

ステロイドを使用して副作用が出た場合、多くは間違った使い方をしている事が原因となります。正しい使い方で無理なく続ける事を心がけましょう。